侍ジャパンは13日に「第3回プレミア12」のオーストラリア戦(バンテリン)で1次ラウンドB組初戦を迎える。12日はバンテリンドームの前日練習で入念な調整を行った。
源田壮亮内野手(31=西武)を筆頭とする内野守備陣も、準備万端で手ぐすね引く。井端監督から評価を受けていた吉川尚輝内野手(29=巨人)が左脇腹痛の回復が見込めず、10月末に大会参加を辞退。本職ではない小園海斗内野手(24=広島)や村林一輝内野手(27=楽天)が突貫工事で「急造・二塁手」を務めることになり、当初は暗雲が垂れ込めていたものの、そんな不安も杞憂に終わりそうだ。
10日の強化試合・チェコ戦(バンテリン)の二遊間は「2番・二塁」で小園、「8番・遊撃」で紅林(オリックス)が先発。2回から小園に代わって村林が二塁に入り、7回には紅林と入れ替わって源田が遊撃守備に就いた。
実戦で守備交代をコンスタントに重ねた結果、ここまで「最大の穴」と思われていた〝二塁問題〟も小園と村林が無難にこなし、随所で好守も見せたことで無事解決。あらゆるシチュエーションを想定しながら不測の事態に備え、二遊間のコンビネーションを確かめるため「シャッフル起用」を繰り返したことも功を奏する形となった。
梵内野守備兼走塁コーチは「試合中のけがやアクシデントがあった時に、どういうバリエーションができるかっていうのを見ました」と明かすと「村林も小園もそうですけど、そういうところ(二塁)を守れればチームの相乗効果にもなる」とも補足。〝災い転じて福となす〟とばかりに事前の危機管理が結実し、屈強の鉄壁守備陣が構築されたようだ。
特に村林は本職の遊撃に加え、二塁、三塁もこなせるユーティリティープレーヤーだが、宮崎キャンプでは地道に守備特訓も行っていたという。「三遊間と一、二塁間は全く見え方が違う。とにかく最初は『目から慣れていかないと』ということは(村林に)言っていました」(同コーチ)
主に20代のメンバーで臨む若侍たちが「世界一の守備力」をストロングポイントに大会連覇を目指す。