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闇バイト募集疑いで指定暴力団「道仁会」を家宅捜索 トクリュウとの関連が焦点

東スポWEB 2024年11月13日 6時19分

闇バイトによる強盗事件が相次ぐ中、事件の背景を解明する大きな進展となりそうだ。

指定暴力団「道仁会」系組幹部の西村達哉容疑者(27)がSNSで詐欺事件などの「闇バイト」を募ったとして職業安定法違反容疑(有害業務目的労働者募集)で逮捕された事件で、熊本県警は12日、同法違反の疑いで、福岡県久留米市の道仁会の本部事務所を家宅捜索した。

西村容疑者は5日、SNSに「短期間で高収入、やりたい人いたら連絡ください」などと特殊詐欺の「受け子」や「出し子」を募集した疑いで逮捕された。

県警は、西村容疑者が強盗や特殊詐欺の実行役を勧誘するリクルーターグループを取りまとめていたとみている。今回の捜索などで押収した資料を分析するなどして、道仁会の組織的関与の有無を調べる。

闇バイトを巡っては、強盗の実行役を募集し、その実行役が店や家の窓ガラスを破壊して強盗したり、家人を痛めつけてカネの置き場所を吐かせたり、あまりにも犯行手口がひどくなっていた。

元警察関係者は「指示役は匿名性の高い海外のSNSを使って実行役に指示し、実行役を逮捕されるまでの使い捨てのコマとして搾取していました。だから、むちゃくちゃな強盗が横行しています。これまで、この手の強盗の指示役やリクルーターは、半グレなどのトクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)がやっており、暴力団はおおっぴらには関わっていないと思われていました。暴力団が犯罪をやったら使用者責任で組長まで逮捕されますから。しかし、ピラミッドの頂点が暴力団の可能性が示されました」と語る。

闇バイト強盗は、ピラミッドの上から首謀者、指示役、リクルーター、実行役という組織になっているとみられる。

「暴力団→トクリュウ→闇バイトという組織であることが分かれば、警察も取り締まりやすくなります。暴力団という組織ぐるみなのか、あくまで西村容疑者個人だったのかが注目されます」(同)

闇バイト強盗の取り締まりに向けて大きな進展となりそうだ。

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