〝大関初黒星〟だ。大相撲九州場所4日目(13日、福岡国際センター)、新大関大の里(24=二所ノ関)が幕内阿炎(30=錣山)に屈して土がついた。相手のノド輪に大きくのけぞると、慌てて前に出たところで阿炎がすくい投げを一閃。ゴロリと1回転して土俵下まで転落した。取組後は「また明日から、切り替えて頑張ります。一番一番集中するだけ」と前を向いた。
秋場所で2度目の優勝を果たし、昭和以降最速の初土俵から所要9場所で大関に昇進。今場所は新大関優勝の期待がかかるなか、序盤で平幕に取りこぼした。阿炎には、すでに優勝を決めていた先場所千秋楽に対戦し、黒星を喫したばかり。同じ相手に、まさかの連敗を喫した。
日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「受けてしまった。先場所で負けがある。(阿炎は立ち合いの)変化もあるから、途中で迷ったのでは。(相手のノド輪で)アゴが上がったのが敗因。その後も足がついていかなかった。怖がっていた」と指摘した。