侍ジャパンは13日、バンテリンドームで国際大会「第3回プレミア12」の1次リーグB組初戦を迎え、オーストラリアを相手に9―3で勝利。先発の井上温大投手(23)は6回途中5安打2失点、8奪三振と好投した。
ホープとの対決がいきなり実現した。初回の先頭打者はオーストラリア人選手史上初の全米ドラフト1位でガーディアンズから指名されたバザーナ。井上は帽子が吹き飛ぶほどの力強いフォームで白球を投げ込んだが、6球目の内角146キロの直球をうまく中堅方向へはじき返されて中前打。続くホワイトフィールドの打席で二盗を許し立ち上がりからピンチを招いたが、後続は断ち切って無失点で切り抜けた。
3回には二死走者なしの場面で再びバザーナと対戦したが、今度は149キロの直球で空振り三振を奪いリベンジに成功。一方、6回には先頭のボヤルスキーにソロ、続くバザーナに右前打を許したところで無念の途中降板。その後は2番手・横山が4番・グレンディニングに2ランを浴びて井上としては2失点目を喫するなど課題も残す投球となった。
試合前には「一人ひとりアウトを積み重ねて、なるべく長いイニングを投げられればいい。大事な初戦を任されているので、責任を持ちながらチームを勝ちに導けるように投げていきたい」と意気込んでいた井上。大舞台で意地を見せながらも若干の課題を残す投球となった。
それでも大役を果たし勝利に大きく貢献した井上はお立ち台に上がると、開口一番「最高で~す!」と喜びを爆発。「すごい緊張したけどなんとかチームが勝つことができたのでうれしいです。追い込んでからの勝負球がしっかり低めに投げ切れていたのでそれが良かったなと思います」と試合を振り返ると「初戦でこうやって勝てたので自分のなかで大きな自信になりました。チーム全員で優勝目指して頑張るので応援よろしくお願いします!」と意気込むと、ファンから大歓声を受けていた。