元神奈川県知事で日本維新の会の松沢成文参院議員が14日、都内で記者会見を開き、同党代表選(17日告示、12月1日投開票)への出馬を正式に表明した。公約に皇居を関西に移転する関西奠都(てんと)と首相公選制の導入を掲げるだけでなく、政治家の世襲制限も提起した。
すでに出馬の意欲を明かしていた松沢氏はこの日、推薦人となる国会議員らとともに記者会見に臨んだ。松沢氏は維新が大阪都構想の次に目指すものが分からなくなっている現状を指摘し、関西奠都を提案。奠都とは都を新たに定めることで、都を移す遷都(せんと)とは異なる。松沢氏は「文化の都関西と政治の都東京で日本を引っ張っていく。東京一極集中を変えていく第一歩になる」と訴えた。
また、「究極の日本の政治改革は首相公選制導入だと思っている」と主張。憲法改正をしなくても首相公選制を実現できるとアピールした。
松沢氏の改革はこれだけではない。政治家の世襲制限もある。「山口県は岸家と安倍家と高村家と林家しか代議士になれない。封建時代の大名じゃないですか。神奈川の横須賀は100年間、〝小泉さん〟しか出せない。今度、小泉(進次郎)さんの息子がなれば5代目ですよ。横須賀の皆さんは選択権ないんです。一生〝小泉〟」と具体例を列挙。その上で親とは違う選挙区にするなどの制限をすることで自民党との差別化をすべきだと話した。
維新の代表選には吉村洋文大阪府知事が名乗りを上げ、本命視されている。松沢氏は「知事経験者同士です。改革の実績は私、吉村さんに負けないと思っているので、この実績を持って維新をリードできるのはどっちなのか。2人の勝負になると思います」と意気込んだ。