ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が大炎上で早期降板した。「プレミア12」で日本と同じB組に入るキューバは14日、韓国戦(台湾・天母球場)に臨んだ。キューバ代表のエースとして出陣した左腕は、2回3四死球の乱調で6失点。周囲の不安を払しょくすることができなかった。
試合前日、キューバ国内のスポーツ情報を詳報する「BaseballdeCuba」の公式X(旧ツイッター)が衝撃情報を投稿。前日会見で同国代表のアルマンド・ジョンソン監督が「モイネロはインフルエンザに罹患しているが、予定通り韓国戦に登板する」と明かしたことを伝えたのだ。
日本をたつ前に「チームに求められれば、いつでも、どの役割でも投げる。シーズンは長いけど、もうちょっと頑張ります」と愛国心をのぞかせ、大会への意気込みを語っていたモイネロ。内々に通達されていた13日のドミニカとの開幕戦先発がチーム戦略で変更となり、韓国戦にスライドすることになっても何食わぬ顔で調整を続けてきた。
今季はソフトバンクで先発転向1年目にして、11勝を挙げて最優秀防御率のタイトルを獲得。規定投球回を裕に超える163イニングを投げて、今月上旬まで行われた「日本シリーズ」まで先発の軸として戦い抜いた。NPBでの勤続疲労を苦にせず、直前の戦略変更の影響にも動じなかったが、そこに輪をかけるように体調が万全ではない中での強行登板であったならば、なおのこと気の毒だった。
心身ともに強靭で、責任感の強いモイネロ。圧倒的な能力ゆえに無理が利くのも確か。それだけに、ネットでは「さすがにそれは止めようよ」といった鉄腕の状態を案じる野球ファンの声が相次いだ。