ご縁はあるのか──。ソフトバンクから甲斐拓也捕手(32)と石川柊太投手(32)の2選手が14日までにFA宣言した。
三笠杉彦GM(50)はもちろん残留のために尽力する構えで「僕の立場では残ってもらいたいという話をしました」と明かし「われわれとしては宣言したところで話し合いが終了とは考えていない」と今後も交渉を続けていく姿勢を見せた。
一方で注目されるのは新たな戦力補強だ。三笠GMはFA市場について「調査は当然していますけど、既存の戦力も含めて全体的に考え、どういう方針をとるか決めていきたい」とやや慎重な姿勢。2022年オフは近藤、昨オフは山川と、FA市場の目玉ともいえる選手を獲得してきたが、直近の2年とは動きが異なりそうだ。
そんな中で三笠GMが「FA市場でという観点よりかは、われわれの現状戦力を鑑みた時に…」と述べて垣間見せたのは〝投手力不足〟だった。
「(野手陣と比べて)相対的に言うと、投手力のところはもうちょっと強化をしていくというところが課題かなと思う。国内のFAの市場に限らず、育成からの昇格など、全体的に含めて検討したい」
すでに中日のライデル・マルティネス投手(28)の獲得に向けて水面下で動いている鷹フロント。シーズン途中で離脱が相次いだ救援陣や、石川が移籍した場合の先発陣も考慮し、幅広い観点から〝ピンポイント補強〟で投手陣の充実を図る構えだ。
「ご縁があって補強をするのか、それとも若手に期待をする形になるのか、流動的なところもあるので話し合いながら決めていく」(三笠GM)
圧倒的な強さで4年ぶりにリーグ制覇を果たしながら、日本シリーズで夢破れたホークス。日本一奪還へ戦力を整えていく。