女子プロレス「マリーゴールド」のワールド王座を保持するSareee(28)が、自称〝女子プロ界の人間国宝〟高橋奈七永(45)との王座戦(12月13日、東京・新宿フェイス)で代名詞を封印する。
14日の東京・後楽園大会では高橋とのV2戦が行われる予定だった、2日札幌大会の前哨戦でSareeeの裏投げを受けた高橋が首を負傷。「脊柱起立筋損傷」で全治3週間と診断され、タイトル戦は延期となった。
後楽園大会でSareeeは、高橋の弟子・石川奈青(30)とシングルで対戦。ボコボコにした上で必殺の裏投げで3カウントを奪った。試合後は石川のセコンドに就いていた高橋とにらみ合い、V2戦では裏投げを封印すると宣言した。
大会後、取材に応じたSareeeは封印宣言の真意を「奈七永を見ててかわいそうだから、裏投げは使わないで防衛してやりますよ。まだまだ戦いたいヤツもいるので、奈七永戦は軽く超えてる」と説明。負傷欠場明けの挑戦者にあえて〝ハンディ〟を与えた上で勝利し、格の違いを見せつける魂胆だ。
実はタイトルマッチが延期となり、王者自身も不安に陥ったという。「王座戦の開催もどうなるかわかりませんでしたし、今でも(高橋が)どれだけ回復してるのかわからない。私はしっかり治って万全な状態じゃなければやりたくないので、リーグ戦でドローだった青野未来との王座戦も考えてました」と明かす。
だが、この日高橋に髪をつかまれ挑発されたことで対峙する覚悟ができた。「マイクで『上から目線』とか言われて、まだなめられてるんだなって感じた。だから私が王者であることを認めざるを得ないくらい圧倒して現実をしっかり突きつけてやる」と宣戦布告だ。
「1・3大田区総合体育館大会、マリーゴールドの王者として2度目のビッグマッチだから、私が中心になって盛り上げないといけないと思ってるので。奈七永をぶっ飛ばします」
高橋戦を突破すれば、来年1月3日大田区大会では「ドリーム・スターGP」覇者で、挑戦権利証を持つ林下詩美(26)とのV3戦が待ち受ける。ジュリアを下し初代王座を獲得した7月の両国国技館大会に続き、2大会連続でビッグマッチのメインを狙う外敵王者。まずは深紅のベルトとともに越年を果たす。