MLBのフリーエージェント(FA)市場が盛り上がりを見せている。
最大の目玉となるのはヤンキースからFAとなった強打者、フアン・ソト外野手(26)だ。新規契約は大谷がドジャースと締結した10年7億ドル(約1015億円=当時)と同クラスといわれ、再契約を目指すヤンキースや〝大富豪球団〟のメッツ、ブルージェイズやレッドソックスなどの間で争奪戦が展開される。
そして、佐々木朗希投手(23)のポスティングをロッテが承認したことで米メディアも連日の大騒ぎ。「25歳ルール」が適用されるためマイナー契約で、獲得資金も低く抑えられるとあって、ソトと佐々木が今オフのFA市場で投打の〝ツートップ〟となっている。
この状況に、米メディア「FANSIDED」は14日(日本時間15日)に「フアン・ソトと佐々木朗希がFA市場を停滞させる」とした上で「今年のオフシーズンも再びスローになる可能性がある」と伝えた。
その理由として、ソトについては代理人のボラス氏の存在を挙げ「クライアントのために最大限の金額を求めて市場で待つことが知られている。昨オフの大谷よりも高額の契約を要求できる可能性があるソトに対しても同じことをするだろう」と指摘。つまり、獲得を目指す球団と交渉を重ね、契約金をつり上げることで長期化するというわけだ。
さらに同メディアは「投手陣では佐々木朗希が同様の影響を与える可能性がある」と断じた。理由はやはり〝コスパ〟の良さで「佐々木との契約を巡る争いが勃発するはずだ」とこちらも交渉が簡単にはまとまらないとの見立てだ。
各球団は来季の編成を見据え、優先順位をつけて獲得を目指す。もちろん、最優先の選手を獲れるかどうかで、その後の編成の見直しを迫られるケースもある。それだけに〝トップ〟が決まらなければ、FA市場に出た他の選手は後回しにされ、宙ぶらりん状態が続くことになる。
同メディアはマックス・フリード(ブレーブスFA)やジャック・フラーティ(ドジャースFA)らの名前を挙げ「一流、中堅のFA市場にも影響が出る可能性がある」とし「オフシーズンはまたもやフラストレーションがたまるスタートになるかもしれない」と結んだ。〝山〟はどこから動くのか。今後の動向が注目される。