国内FA権を行使したソフトバンクの石川柊太投手(32)が全方位に〝自主外交〟を展開する。
右腕にはすでに巨人やヤクルト、ロッテ、オリックスの4球団が関心を示し、シ烈な争奪戦が繰り広げられる見通しだ。そんな右腕は15日にみずほペイペイドームを訪れ、壁当てやウエートなどで汗を流し「早め早めにやらないと。スタートダッシュを早くして(ペースを)緩めるぐらいが一番いい。野球のほうがおざなりにならないように、うまくスケジューリングをしていきたい」と語った。
スケジュール管理が重要になるのは、石川の交渉へのスタンスが影響している。交渉を代理人に一任する選手も少なくないが、石川は「一発目としては直接お会いして、お話ししたいっていうところはどの球団も同じなので、自分もそこは直接話をしたい」。名乗りを上げてくれているすべての球団から、直接話を聞くつもりだという。
石川は人的補償が必要ないCランクとみられるだけでなく、先発と中継ぎの経験もある。それだけにホークスも含めた5球団が目を光らせる状況。すべてのチームの声を直接聞くのは労力もかかるが、石川は「楽しみの部分のほうが多い」と明かす。
「どういう感じで自分を見ていただいてるのか。チームのどうあるべきかとか、どういうつもりで(オファーを)みたいな。さわりだけかもしれないですけど、自分の中で新たな価値観をまた創造できたら面白いなと」
そのチームがどのような未来図を描き、自分がどのようなピースになるのか…。「(自分の胸に何が刺さるかは)その時になってみないと分からない。だからこれと決めて、というのはない」と語る右腕に各球団は熱意をどう伝えるのか、今後が注目される。