オリオールズのマイク・エライアス副社長兼GM(41)は15日(日本時間16日)、来季に向けて本拠地カムデンヤーズの左翼フェンスを縮小すると発表した。
米メディア「ニューヨークポスト」(電子版)によると、オリオールズは2022年シーズン前に左翼フェンスに大幅な改修を加え、フェンスを約30フィート(約9・1メートル)後方に移動し、6フィート(約1・8メートル)も高くして3シーズン開催された。
すると1992年のオープン以来、野球界で最も打者に有利な球場の1つであったカムデンヤーズは、いきなり右打者にとって本塁打を打つのが難しい球場に変貌。22年から24年にかけて、ボルティモアでは右打者が218本塁打を打ったが、これはリーグ内の球場で3番目に少ない数字。MLBのデータサイト「ベースボールサバント」によれば、この3年間で広くなった分、137本の本塁打が失われたという。
米メディア「クラッチポイント」では「この変更は投手陣にとっては許すホームランが減ってプラスだったが、長打を打つために必要な距離が長くなったことで、オリオールズの誇るアドリー・ラッチマン捕手(26)やガナー・ヘンダーソン内野手(23)といった強打者たちが苦しむことになり、オリオールズにとってはかなりの損害をもたらした。この2人に加え、スイッチヒッターのアンソニー・サンタンダー外野手(30)は今季、44本塁打を放ってチームをリードしたが、そのうち右打席で打ったのはわずか12本だった」と指摘する。
エライアスGMは「過剰に修正した」ことを認めた上で、来季に向け左翼フェンスの広さを最大で20フィート(約6メートル)、最小でも9フィート(約2・7メートル)短くして再修正することを決断。「打者は明らかにこれに興奮するだろう。投手陣はそれほど興奮しないだろうが、これによって全体的なプレースタイルが向上し、極端な変更を一部排除しながらも、変更によるメリットの一部は維持できると考えている」と語っているが、うまくいくのか。