野球の国際大会「プレミア12」で日本と同じB組の韓国が驚異的な粘りを見せて、スーパーラウンド進出に望みをつないだ。16日のドミニカ戦(台湾・天母スタジアム)に9―6の大逆転勝利。6点差から6回に2点差まで追い上げ、終盤8回に一挙5点を奪って試合をひっくり返した。
悲報とも言える交代劇だった。今季KBOで打率3割4分7厘、38本塁打、40盗塁をマークして「40―40」に迫った主砲・金倒永内野手(21=キム・ドヨン)が腰付近に違和感を訴えて6回の守備中に負傷交代。ベンチに下がる際には唇をかみ締め、痛みに耐えるように歩く姿が異常事態を物語っていた。
直後の6回の攻撃。韓国は四球と相手失策、連続長打で4点を奪った。この時点で中軸を担う3番・金倒永はすでにベンチに下がり、ネットなどでは「泣きっ面に蜂」などと悲観する声があふれたが、韓国ナインはあきらめなかった。終盤の8回。1点を返し、二死まで追い込まれたが、そこから3本の長短打で一気に逆転、ダメ押しに成功した。一挙5得点の猛攻で相手の戦意を削ぎ、そのまま逃げ切った。
これにはネット上で「勝負強すぎる」「マジかこの状況から勝ったのかよ」といった声が相次いだ。近年、低迷著しい韓国野球。今大会も敗退危機に直面している状況は変わらないが、意地を見せた。