【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】
スポーツトレーナー・永井正彦氏が実際の相談事例をもとに解説する健康アドバイス企画。今回の相談内容は「足腰を鍛えられる歩き方」です。
【お悩み】生涯健康で歩き続けたいので、足腰の強化につながる歩き方があれば教えてください。(60代女性)
【アドバイス】普段の散歩中に、早歩きする時間を取り入れてみてください。
【解説】これからは夫婦でいろいろなところに出掛けたいという、保育士として定年を迎えた女性。生涯健康で歩き続けるために足腰を鍛えられる歩き方を教えてほしいという相談でした。
かつては1日1万歩は歩くよう推奨されていましたが、今は3000~5000歩がベストのようです。いずれにせよ歩数にこだわるより、継続することが大事です。
そのため女性には、歩く場所の見直しを提案しました。例えば、デパート内ではエレベーターではなく階段を使ってみる、商店街を2往復してみる。スーパーでは一度ぐるっと見て回ってから二度目に回る時に買い物をするなど、飽きが来ない工夫をしながら15分以上、歩くことで有酸素運動になります。
ポイントは歩いている最中に早歩きの時間を入れることです。自宅から徒歩10分のスーパーまで買い物に出掛けるとしたら、行き帰りでそれぞれ1分間ずつ早歩きすると、全身の筋肉も使うことになるので、足腰だけでなく心臓の強化にもつながります。
同じ動作をしているつもりでも、その日の体調によって変化するので、体調のいい日の早歩き1分間の距離を基準とすれば、距離の長短で体調変化を把握することもできます。今日はあまり調子がよくないなと認識できれば、無理せずリラックスして過ごそうといったように生活リズムの目安にもなるでしょう。
生涯健康で歩き続けるためには、自分の体調に関する気づきを増やすことも大事です。