フリーになったばかりの頃、何を血迷ったか、市販のラブドラッグを自ら試して感想を書く「ラブドラッグバイブル」という本に携わったことがある。絶版になったから言えるが、どのラブドラッグも正直効くとは思えなかった。
そんなこともあり、精力剤と言われるものに関しては懐疑的だった。しかし、その考えを覆す精力剤に出会ってしまったのだ。それがハブ酒である。ハブ酒が精力剤として昔から重宝されているのは知っていたが、「プラシーボ効果に違いない」と思っていた。つい最近、食事の際にすすめられ、軽い気持ちでハブ酒のハイボールを飲んだ際も「どうせ効かないだろう」と鼻で笑っていた。
変化は朝4時に起こった。熱が出たかと惑うような汗と熱さで目が覚めたのである。晩秋にも関わらず、思わず冷房のスイッチをつけてしまった。翌日、同じ酒席に居合わせ、ハブ酒を飲んだ女子も全く同じ症状を経験しており、「これはホンモノだ」と実感した。
調べてみるとハブ酒には、滋養強壮の他、血行促進、肝機能・免疫機能の向上、男性機能の改善など、さまざまな効果があることが分かった。少々生臭いのが難点だが、レモンを搾ったり、生姜スライスを入れたりするなど工夫をすれば、もっとおいしく飲めるはず。この迫力あるルックスの瓶を部屋に置くのはためらうが、蛇だけに金運が上がると思えばなんのその。
とはいえ、ハブ入りはネットでいずれも3万円以上と結構なお値段。酒が少なくなったら泡盛を継ぎ足しできるので、長く見ればオトクだが、お財布が寂しい人には「琉球ハブボール」やハブのエキスが染み出た泡盛もある。「このところ、ちょっと元気がないな…」と自信喪失になっている男性陣は、だまされたと思ってハブ酒を飲んでみて欲しい。