米プロバスケットボールNBAレイカーズの八村塁(26)が、日本バスケットボール協会に対して異例の批判を展開したことが波紋を広げている。
八村は13日(日本時間14日)のグリズリーズ戦後の会見で、日本代表の現状について批判を展開。「僕もNBAでやってる中で、強化とか子供たちのためとか、日本のバスケを強くしていくためにやってきている。けど、日本代表の中でその目的じゃなく、少し僕が思うに、お金の目的があるような気がする」と協会の姿勢を疑問視した。
さらに、トム・ホーバス監督(57)が続投した日本代表の体制にも反対を表明。「僕らは日本代表の男子のトップのプレーヤーたち。日本代表にふさわしい、男子のことを分かっている、アスリートとしてプロとしてやっていた、プロとしてもコーチをやったことのある、そういう人がコーチになってほしかった。今回こうなってしまったのは僕としても残念」と現体制に〝NO〟を突きつけた。
日本代表の絶対的なエースが協会と代表監督を公の場で批判するのは、極めて異例で大騒動に発展。物議を醸す中で、八村がSNS上の投稿を次々とリポスト(他ユーザーの投稿を自分のアカウントに再投稿)して話題になっている。
八村がリポストした投稿の中には「男子バスケ界隈の拝金主義も完全に八村の言う通りだ。日本国内の一過的なバスケブームは代理店とテレビ局が強引に作ったものだ。そのアコギなやり方に嫌気が差してエースが代表に寄り付かなくなるのはまさに本末転倒である。八村そっちのけで国内の代理店とテレビ局だけでウハウハやっている構図」といったものも。
このリポストに対して「実際韓国戦とか酷かったわ」「八村選手が指摘するように、バスケ界の拝金主義とメディアの商業主義は確かに問題ですよね。エース選手が代表に寄り付かなくなるのは、本来のスポーツの精神を損ねることになりかねません。日本バスケがもっと選手本位で進むべきだという意見には賛同します」と賛意の輪が広がっている。
八村が一石を投じた日本バスケ界の問題は、議論が熱を帯びそうだ。