新日本プロレスとスターダムの合同興行「Historic X―OverⅡ」が17日にエディオンアリーナ大阪で行われ、IWGP女子王者の岩谷麻優(31)が渡辺桃(24)の挑戦を退け、8度目の防衛に成功した。
互いを知り尽くす両者の王座戦は、文字通りの死闘となった。岩谷がツームストーンパイルドライバーからのムーンサルトプレスを決めても「H.A.T.E.(ヘイト)」のセコンド・吏南が場外からレフェリーの足を引いてカウントを妨害。決着を許さない。
桃の投げ捨て式ピーチ・サンライズから顔面を蹴り上げられた岩谷だったが、ピーチ・サンダーは阻止し投げ捨て式ジャーマンで反撃。二段階式ドラゴンスープレックスを狙ったが、これを回避されるとピーチ・サンダーを浴びてしまう。それでもこれを執念でキックアウトすると、ラリアートをかわしての二段階式ドラゴンスープレックスをついに決め、激闘に終止符を打った。
リング上でマイクを握った岩谷は「渡辺桃…キツかった…。桃…昨日、プロレス10周年なんだってね。10周年おめでとう。そして今日、こんなすごいプレッシャーのある中、バチバチに攻めてくれてありがとう。桃の強さが身に染みて分かりました。これからも敵だけど、よろしく」と挑戦者を称賛。桃からは罵倒で返されたが「いつでも高い壁でいるから、いつでも待ってるよ」と力強く言い切った。
さらに「この試合勝って言いたいことがあった。今年の1・4、出れなくてすげえ悔しかった。見下されてるような気がした。でも、今日で8度目の防衛に成功。来年の1・4は、このベルトをかけて試合がしたいです。皆さん、スターダムの上の人たち、新日本の上の人たち、岩谷麻優はこのベルトの価値、あげましたよね? 1・4東京ドーム、出る資格ありますよね?」と新日本プロレスの年間最大興行での防衛戦を直訴。
直後にAZMが登場して挑戦に名乗りを上げると「逆指名しようと思ったのに、言われる前に出てきちゃった。AZMちゃんではなく、AZMと、このベルトをかけて1・4やりたいです」と受諾し、来年1・4ドームでのV9戦が決定的となった。