兵庫県知事選が17日投開票され、前尼崎市長の稲村和美氏が斎藤元彦前知事の当選確実の速報を受けて、敗戦の弁を述べた。
各メディアで斎藤氏の再選確実が伝えられ、稲村氏は報道陣の取材に応じた。
「まだ開票作業が進んでいる途中ですが、このたびの選挙、お力添えをいただいた方に感謝申し上げます。そしてご期待に添えなかったこと、おわび申し上げます。いずれにしましても選挙というのはゴールではなくスタートです。これからの兵庫県政が冷静に、できる限り正確な情報と建設的な議論に基づいて推進されることを心から願っております」と話した。
序盤から優勢に選挙戦を進めていた稲村氏だが、Xの応援アカウントが凍結されれば、事務所の看板を巡っては公選法違反を指摘され、看板の一部を撤去するなど混乱が続き、終盤に失速した。
それだけに敗因を問われると「何を信じるのか、どのような情報に基づいて、投票行動を決めるのかについて、正直、課題が残った選挙戦ではないだろうかと率直に感じる」と振り返った。
その上で「候補者の資質や政策を問うのではなく、何を信じるかが非常に大きなテーマになった選挙に結果的になったのではないかと感じている。斎藤候補と争ったというより、何と向かい合っているのかなという違和感があったのは事実」と吐露した。