Ｆ１のＲＢに所属する角田裕毅（２４）が親チームのレッドブルへの昇格争いを繰り広げる中で、有名評論家がレッドブル側の〝本音〟を指摘した。
セルジオ・ペレスの大不振を受けてレッドブルは、ドライバーの交代を検討。姉妹チームのＲＢに所属する角田やリアム・ローソン、ウィリアムズの〝神童〟フランコ・コラピントらが候補となっている。来季の動向に注目が集まる中で、英スポーツ専門放送局「スカイ」で解説を務める元Ｆ１ドライバーのカルン・チャンドック氏が、英紙「エクスプレス」とのインタビューでレッドブル首脳陣の考えを〝代弁〟した。
チャンドック氏は角田について「彼は年末にレッドブルからテストを受けるよう提案されているようなので、おそらくそこで評価されるだろう」と前置きした上で、こう指摘した。「彼ら（レッドブル）は彼を、例えばリアム・ローソンのような自チーム育ちの才能の持ち主ではなく、押し付けられたホンダのドライバーとして見ているようだ」とレッドブル側の〝本音〟をズバリ語った。
以前からレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が、角田の昇格に消極的な姿勢を貫いていることは周知の事実。チームの首脳陣は、角田をレッドブルの生え抜きと捉えていないことが評価の低さにつながっているとの見解だ。「確実にリアムはユウキより前に進んでいるようだ。リアムはまだユウキほどの経験はないが、明らかに非常に速く、短期間でユウキと同じくらい速い、あるいはそうなれることを証明した」とローソンが有利となっている状況を強調した。
こうした言葉を受けて、同紙は「チャンドックによると、角田とホンダのつながりが原因かもしれない」と重ねて指摘。昇格争いで角田の実力を正当に評価してもらいたいところだが…。現実は複雑な背景が絡み合っているようだ。