ソフトバンク・川村友斗外野手(25)にブレークの予感が漂っている。2021年育成ドラフト2位でホークスに入団した3年目外野手は、開幕前に支配下登録を勝ち取ると、4月下旬から11試合連続安打を放つなど活躍を見せた。シーズン後半は途中出場が目立ったものの、今季の大半を一軍で過ごした若武者は、来季に向けてどのような思いを秘めているのか。
──今年1年を振り返って
川村 一軍には多くいれたんですけど、やっぱりもっともっと一軍で野球がしたいなと。ベンチにいることが多かったので。野球がしたい。与えられた役割をしっかりやることも大事なんですけど。途中からじゃなくて、頭から出れる選手を目指していかなきゃダメだなと。自分の足りないところはたくさん感じた。
──今年一番印象に残った試合
川村 仙台の初スタメンの試合(4月6日の楽天戦)。今年一年振り返った時に、プロ初スタメンで初ヒットも打てたので、その試合っていうのはこれからも残っていくのかなと思います。
──試合前は緊張感
川村 そうですね。前の日に監督に「明日行くぞ」って言われて。3時ぐらいまで寝られなくて、緊張して、試合始まったらもうやるだけなんで。始まる前にちょっと緊張しました。
──日本シリーズにも途中出場
川村 CSも日本シリーズも緊張しましたし、日本シリーズは横浜の応援がすごかった。本当にそれがすごく印象に残っていて、ああいう中でプレーできたことは、僕にとってはいい経験ができたのかなと。
──このオフはどういった取り組み
川村 プロ初本塁打を打った楽天戦(9月22日=みずほペイペイ)の時に、栗原さんからアドバイスをもらって、変えた時はすごく感覚がよかったんですけど、シーズン後半やっていく中でちょっと元に戻ってきてしまったので、そのいい時の感覚を付け焼き刃じゃなく、自分の感覚にできるようにやっていこうかなと。全部変えるというより、自分の引き出しを増やせればいい。
──休みの日の過ごし方
川村 マジでつまんないですよ。昼まで寝て、起きて、ぷらーっと外に出て、帰ってきて寝て終わりです。アウトドアではないです。フットワーク軽くないので、腰めちゃくちゃ重い(笑)。外に出るのは好きじゃないですけど、晴れてる日に外出しないと罪悪感が半端ないので、仕方なく出てるみたいな。
──北海道にいた頃は
川村 15歳までしか実家にいなかったので、その時はまだちょっとはしゃいでた。本当、田舎の町だったので雪が降ったらそりで滑って雪合戦したりとか。アクティブな少年だったんです。
──その頃のアクティブさを取り戻したい
川村 ないです(笑い)
──地元には
川村 今年たくさん応援してもらったので。母校の監督や先生に「1年間終わりました」と連絡しようと思います。
──来年は?
川村 頭から勝負できるような選手に野球やってる以上はならなきゃダメだと思うので。まずは頭から出られるような選手を目指して取り組んでいきたい。
☆かわむら・ゆうと 1999年8月13日生まれ、北海道松前郡松前町出身。右投げ左打ち、外野手。背番号61。身長181センチ、体重88キロ。北海高では2年時に第98回全国高校野球選手権大会で準優勝。仙台大に進んだ後も、リーグ戦で首位打者を獲得するなどスカウトからの評価を上げ、2021年育成ドラフト2位でホークスに入団。24年の開幕前に支配下登録を果たすと、前半戦はスタメンでの起用も目立った。後半戦は主に代走、守備固めでの出場が多く、今季は88試合に出場し、打率2割6分8厘、1本塁打、14打点。