日本共産党の小池晃書記局長は18日、国会内で開いた会見で、兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦前知事について言及した。
共産党は今度の知事選戦で医師の大沢芳清氏を推したが、斎藤氏、元兵庫県尼崎市長の稲村和美氏、元参院議員の清水貴之氏に敗れた。
小池氏は同知事選を振り返りこう総括した。
「今回の選挙全般でいうとですね、斎藤前知事を担いで作り上げたのは自民党と維新ですよ。その後、事実上〝オール与党〟という形で、わが党の以外は、斎藤県政を支えてきた。わが党は大沢芳清氏を候補者として推薦して戦った。県政の私物化と県民不在の県政を表面から批判した。そのことの意義は大きかった」
今度の同知事選は〝パワハラ疑惑〟などを文書で告発された斎藤前知事の失職に伴うもの。斎藤氏の再選には「県政の役割が問われてくると思っています。きちっと(パワハラ疑惑などの)真相解明と、県政の転換を図っていくことが問われており、党としても全力を挙げたい」とした。
選挙期間中は、斎藤知事に関する情報がSNS上に拡散されたことが、勝利につながったとも指摘されている。
小池氏は「〝フェイク〟ではないかと言われていることが、SNSを通じて大量に拡散されました。『かなり大規模な大勢を作ってやられたのではないか』という報道もされています。ただ、選挙戦の中で言論規制を行うということは慎重であるべきだと思う」とした上で、選挙戦において「マスメディアの役割が問われている」と持論を述べた。
「選挙になると『公正中立だ』ということで、選挙の争点について深掘りする報道がされなくなる。その一方で、SNSでバンバンバンバンといろんな情報が出てくる。なかなかメディアとして取り上げにくい実態があるじゃないですか。事実と異なる情報が次々と出た場合には、きちっとした報道をすべきです」と訴えた。