イチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が全米記者協会による野球殿堂入りの候補の1人に上がり、日本人初選出が確実視されている。
米メディアが注目しているのは、2019年のマリアノ・リベラ(ヤンキース)以来、史上2人目となる満場一致となるかどうか。
「CBSスポーツ」は「確実に選ばれるのはイチロー・スズキだ。第1回目の投票で殿堂入りすべきではない、という主張するファンを見つけるのは難しいだろう。反論する手段がないからだ。本当のドラマは何票を獲得するのか、マリアノ・リベラだけが成し遂げたようにすべての票を獲得できるかどうかだ」と報じている。
シーズン262安打のMLB記録を樹立。新人王、MVP、首位打者、10年連続200安打、10年連続ゴールドグラブなど実績は申し分ないイチロー氏だが、心配なのは過去の名選手の〝前例〟だ。「ニューヨークポスト」は「デレク・ジーターは1票差で逃した。MLBで3089安打を記録したイチローに反論を想像するのは難しいが、少なくとも1人は反対する人がいる」としている。
また「MLBネットワーク」の中でベテラン記者のマーク・ファインサンド氏は「シアトルで長い間プレーしたケン・グリフィー・ジュニアも1回目の満票で殿堂入りする選手だった。それでも3人が彼を投票から外した。デレク・ジーターもです。過去を振り返ればそういった選手はたくさんいる。グリフィーもならなかったのだからイチローもそうならないかもしれない。白票の人もいる。私は投票しますから満票でなくても私のせいではありません」と念を押していた。記者投票だけに何が起きるか分からない。