立憲民主党の小川淳也幹事長は19日に国会内で開いた会見で、斎藤元彦知事が再選した兵庫県知事選におけるSNSの影響について言及した。
〝パワハラ疑惑〟などで告発された問題で同県議会から不信任を議決されて失職した斎藤知事が、同知事選で再選の原動力となった1つがSNSでの発信だった。
冒頭、小川氏は日本の選挙におけるSNSの影響に「私見を交えて、非常に大きかったと受け止めています。ネット選挙が解禁されて10年あまりが経過した。ネットの影響力は決定的になっている。この間、都知事選、先の衆院選で、その傾向は見られたわけです」と評価した。
その上でSNS選挙の課題については「それぞれが発信して、意見を交わすことは良いことだと思います。私見を交えて、インターネット上の発信の正確性、中には虚偽の情報や印象操作が含まれ得る世界とどう向き合うかは、この時代ならではの新しい民主主義の課題だと感じています」と語った。
小川氏は「もう一点」として選挙戦に関する情報発信者に対して「どなたであれ、視聴数が上がれば、人によってはお金が儲かるという仕組みが内在しています。これが民主制にどう影響をおよぼすのか」と指摘した。
会見に先立ち行われた常任幹事会では、出席者から同知事選に「立候補は通常、当人の当選を目指して行われるべきだ。今回、そうでない方が立候補したと言われている。今回の兵庫県知事選のあり方は、いろんな疑問や課題を投げかけている」との意見が出たという。
SNS上の発信には、虚偽情報や印象操作なども含まれるとして、公職選挙法の改正議論で取り上げる必要性があるという。
「ポスターの件では各党、議論が煮詰まっているはず。4月の東京15区補選では妨害事件あり、刑事事件になっています。私は理想を言えば、法律に書いていないからと言って、その趣旨は明確なので、間隙を突き悪用するようなやり方は、社会規範の中で排除されるべき。場合によっては法改正、避けられないと思います。だが、望ましいことではない」と小川氏は自身の考えを述べた。