野球の国際大会「プレミア12」で連覇を狙う侍ジャパンは、台湾で行われたオープニングラウンドのグループBを5戦全勝で突破し、21日から東京ドームで行われるスーパーラウンドに駒を進めた。
チームを短期間でまとめられたのは、源田壮亮内野手(31=西武)による〝功績〟も大きい。10月末から行われた宮崎合宿では、初選出された選手たちが溶け込みやすいように積極的に声掛け。オーストラリアとの初戦(バンテリン)の2日前となる今月11日には、名古屋で全28選手を集めて決起集会を開催した。
その店は昨年のWBC直前にダルビッシュ(パドレス)らとともに野手会が行われた焼き肉店。〝急造チーム〟の結束を強め、士気を高めたのはもちろん、28人分の支払いは源田が受け持った。
こうした行動に出たのは、日本代表に人一倍のプライドを持つからだ。源田が侍ジャパンの正遊撃手となったのは、昨年のWBCから。その予選の韓国戦(東京ドーム)で走塁時に右手小指を骨折するアクシデントに見舞われたが、その後も不屈の闘志で強行出場を続けた。それだけ日の丸にかける思いは強い。
源田は「やっぱりジャパンのユニホームというのは、何度でも着たい。あのユニホームを着て野球をしたいとすごく思わされるものですし、そのチームを目指してやった方がいいという話は(西武の)何人かの選手にしてきました。シーズンを戦う上で、すごくモチベーションになりますし、活躍してあのユニホームを着るというところを目指してほしい」と心は今も燃え上がっている。
昨季は骨折の影響で開幕に約2か月出遅れたが、今季はうっぷんを晴らすかのように全143試合に出場して、再び代表のユニホームに袖を通している。
侍魂の〝伝道師〟と化した源田。頂点まであと4勝だ。