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斎藤元彦知事より目立った相生市長 パワハラ動画に抗議殺到、スキャンダル投下も

東スポWEB 2024年11月20日 6時4分

兵庫県知事選でパワハラ疑惑に揺れながらも再選した斎藤元彦知事が19日、初登庁した。2期目をスタートさせた中、パワハラの話題でもちきりとなっているのは、斎藤氏ではなく、兵庫・相生市の谷口芳紀市長だ。選挙戦最中に稲村和美前尼崎市長の支持を表明した際に机を叩いてすごんでみせたことで、「これがパワハラ」と炎上しているのだ。市役所にはクレームが殺到するなど、ざわつかせている。

斎藤氏はこの日、再選後初めて県庁に登庁した。県議会での不信任決議で9月に失職し、最後の退庁時は、職員もまばらで報道陣の姿だけが目立ったが、この日は多くの県職員や支援者に拍手で迎えられ、就任式には職員1000人、支援者200人が集まる大盛況となった。

会見では改めてパワハラ疑惑を問いただされ、「よい県政をしていきたいという中で業務上の指導や注意を厳しくしたことはあった。ただ、不快に思った職員がいたら申し訳なく思う」と説明し、審議継続中の百条委員会や第三者委員会の結果を待ちたいとした。

もっとも選挙戦終盤から「これぞパワハラ」とお株を奪ったのが谷口氏だ。谷口氏は選挙戦中の14日に県内22の市長会有志の一人として、県庁で行われた稲村氏支持の会見に出席。「(斎藤氏を)私は少なくとも県知事として資格がないんじゃないかと。こう思っております」と机をバンと叩いた。続けて「何が悪い!」と声を張り上げ、再びバンと机を叩き「以上です!」と不機嫌そうな表情を浮かべた。

この動画がSNS上で拡散すると、「机を叩いて、怒鳴るおじさんが市長って何なの」「斎藤さんのことをパワハラと言った人たちはこれがパワハラです」「パワハラ気質なのはどっち」と炎上。稲村氏の応援のハズが逆効果になったと稲村氏支援者からも逆恨みされた。SNSだけではなく、市役所にも批判の声が殺到した。

相生市の秘書広報係によると、18日までに苦情の電話が約200件寄せられたという。内容は「普段からああいう態度なのか」「パワハラではないのか」というもので、特大のブーメランとなったが、この振る舞いについての谷口氏からの説明や対応は現状、考えていないという。

谷口氏は衆院議員秘書を経て、2000年に相生市長に就任。以後7回にわたって当選。04年からはなんと6回連続無投票で、対立候補が出ずに選挙すらもしていない無類の強さを誇る。

県政関係者は「稲村氏を応援した22人の市長のうち、宝塚市長らは来年に市長選を控えているとあって、斎藤氏に手のひらを返してすり寄っていったが、谷口氏は今年5月に再選したばかりで選挙の心配はない」

しかし、これだけ悪目立ちすれば、すぐに〝身辺調査〟が入る時代だ。谷口氏が県内市長で最も高額所得を得ているデータがネット上で掘り起こされた。さらに知事選に立候補し、斎藤氏支援でSNS世論を動かしたNHKから国民を守る党の立花孝志党首はXに「相生市谷口市長に関するパワハラ以外のスキャンダル情報が来ました!」「真実ならば市長失職で、相生市で市長選挙が行われます!」と喜色満面で投稿。すでに週刊誌等が裏取り作業に入っているという。立花氏は稲村氏支持の22市長に刺客を立てると宣言しており、谷口氏を完全にロックオンした。

一方、谷口氏の炎上騒動に斎藤氏はユーチューブチャンネル「ReHacQ」に出演した際、「(谷口氏が机を叩いたのは)びっくりしましたけど、すごくいい人、いいおじさん」とフォローし、寛大な姿勢を見せたことで、好感度が再び上がっている。

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