ボクシングのスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(31=大橋)のサム・グッドマン(26=オーストラリア)との防衛戦などが行われる2大世界戦(12月24日、東京・有明アリーナ)のアンダーカード4試合の発表会見が20日、都内で開かれた。
OPBF東洋太平洋とWBOアジアパシフィッのウエルター級2冠王者の佐々木尽(23=八王子中屋)は、OPBF東洋太平洋同級2位の坂井祥紀(横浜光=33)と防衛戦が決定。勝利に自信を示すとともに、世界王座奪取へ「今でもいいし、道を歩いていて、いきなり(挑戦が)決まってもやってやる心構えはでき上がっている」と快気炎を上げた。
世界的に選手層が厚い階級でWBOとIBFの3位、WBAとWBCの4位にランクされ、日本人初の世界王者を目指す佐々木。過去46戦中14敗ながらもKO負けがないという坂井を「鉄壁のディフェンス」と評しながらも、「鉄壁のディフェンスを吹っ飛ばす攻撃力と、会場のみなさま全員を熱い思いにして盛り上げる、そこを前面に出せるように頑張りたい」と目を輝かせた。
本場米国での合宿で多くの強豪と拳を交えており、「いけるなという確信に近づいている」と世界獲りの自信を深めている。
「いきなり決まっても…」の発言の真意を問われると、「歩いていて、いきなり殴りかかってきても避けてスタートしてもいいぐらい。人としての強さを求めている。好きな選手は範馬刃牙(はんま・ばき)なので」と、人気格闘漫画「グラップラー刃牙」の主人公の名を挙げて説明した。
プロレスのWWEではかつて、いつでもどこでも挑戦可能なハードコア王座が存在したが、ボクシングでは路上でいきなり試合が始まることはルール上あり得ない。それでも、常在戦場の精神で世界の頂へ突き進む。