盟主の汚名返上なるか。巨人が久しぶりの大型補強で13年ぶりの日本一奪回を目指す。
今季は4年ぶりにリーグ優勝を果たしながら、CSファイナルステージで無念の敗退。そのため、オフの補強にも積極的だ。国内FA権を行使したソフトバンク・甲斐拓也捕手(32)と阪神・大山悠輔内野手(29)に加え、海外FAでメジャー移籍が確実視される菅野の〝穴埋め〟としてソフトバンク・石川柊太投手(32)の獲得を狙う。
20日に都内のホテルで行われたオーナー会議に出席した山口寿一オーナー(67)は、具体名は挙げずに「今オフについてはFA宣言をした選手を含めてですね、補強を進めていく方針は了承している」と明言した。
さらに「FAの選手も含めてジャイアンツに来てくれる選手がいれば、もちろんその選手個人としても存分に活躍してほしい、それで幸せな野球人生を過ごしてほしい。こちらがお声掛けした選手に関しては、ぜひ来ていただきたいと思ってます」と経営トップ直々に異例のラブコールまで送った。
というのも、近年の巨人は苦戦続きの現実もある。FA戦士を獲得したのは2020年オフの梶谷と井納が最後。そもそも名乗りを上げなかった年もあるが、昨オフはオリックスからFA宣言した山崎と交渉のテーブルにつき、阿部監督も出馬しながら日本ハムに移籍した。今季中もNPB復帰を決めた筒香の獲得に乗り出し、古巣に当たるDeNAへ舞い戻った。
かつては〝百発百中〟ともいわれた巨人。山口オーナーが発した言葉の数々はフロントに対する「厳命」にほかならない。阿部監督を日本一監督にするべく、背広組の手腕が試される。