大みそかの格闘技イベント「RIZIN DECADE」(さいたまスーパーアリーナ)で、矢地祐介(34)を相手に総合格闘技(MMA)デビューする〝サクジュニア〟こと桜庭大世(26)が意気込みを語った。
昨年9月に父・和志の主宰イベント「QUINTET」に出場すると、グラップリングルールで内柴正人にヒザ十字固めで一本勝ち。その後もMMAの練習を重ねながら、K―1アマチュアに出場するなどして今回のデビューに至った。
大卒後2年のサラリーマン生活を経て、格闘家に転身した理由を「そのまま仕事を頑張って、かっこいい社会人を目指す人生もありだと思ったんですけど、格闘家で強くて有名になった方が〝モテ度〟は高いかなと思って…」と、父譲りのひょうひょうとした口調で明かす。さらに「年を取った時に『あの時やっておけばよかった』って思いたくなかったからですね」と続けた。
寝技では父と練習をする機会も多いという。スパーリングで組むことも多々あり「今まで寝技でスパーリングした人の中で、一番〝底〟が見えない感じがします」と敬意を示す。受けたアドバイスを問われると「試合に関しては『お前が普段やっているのを出せばいいだけでしょ』みたいな感じです。『試合だからこうしろ』みたいのはないですね」と笑顔を見せた。
格闘家としての目標を「チャンピオンになりたいとかあまりなくて、人の心に残る選手になりたいっていうのが強いので、毎試合ベストバウトに選ばれるような選手にはなりたいと思っています」。その一歩目となる矢地戦に向け「多分みんな僕が勝てないと思ってるだろうから。それをひっくりかえしてナンボだと思うんで」と拳を握った。
26歳という年齢は、現代格闘技では〝ルーキー〟として決して若くはない。それだけに「そんなに時間がないと思うので。だからドンドン試合に出て、修羅場を乗り越えていく試合をたくさんしなきゃなっていうのはあります」と鼻息を荒くした。父以上の興奮を日本格闘技界で巻き起こせるか。