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つばさの党・黒川敦彦被告ら初公判 地裁前に支援者50人集結も「政治生命の危機」

東スポWEB 2024年11月21日 6時4分

今年4月の衆院東京15区補選で公職選挙法違反(自由妨害)の罪に問われた政治団体「つばさの党」代表の黒川敦彦被告、幹事長の根本良輔被告、組織運動本部長の杉田勇人被告の初公判が20日、東京地裁(板津正道裁判長)で開かれ、3人は無罪を主張した。

黒川被告らは「ヘイヘイヘイ~」とマイクでがなり立てながら出馬していた乙武洋匡氏や日本保守党の飯山陽氏らの演説を妨害したことや、立憲民主党の酒井菜摘氏の選挙カーを追跡したことなど計6件の公選法違反で、5月の逮捕を皮切りに計3回逮捕されていた。

初公判で黒川被告は「邪魔することではなく、質問することで、ウソを可視化し、投票行動の材料を提供することが目的。表現の自由、政治活動の自由で無罪」と主張した。

他陣営の街頭演説に乗り込む手法は15区補選が初めてではなく、参政党や袂を分かった旧NHK党の立花孝志氏らにも同様の行為を繰り返していた。15区補選では警察に一度、警告を受けたが、逆にヒートアップし、大暴れを繰り返した。

「立件され、身柄まで持っていかれたのはガサ入れを受けた後に黒川氏らが警視庁や小池百合子都知事の自宅に押し掛け、抗議街宣したのが、警察、司法当局の虎の尾を踏んだといわれました。長期勾留となっているのも都知事選や衆院選で同様の行為を繰り返しかねないとの懸念があった」(永田町関係者)

弁護側はこれまで3人の保釈を2度申請したが、いずれも却下され、今月には憲法違反を理由に国家賠償請求を提訴した。3度目の保釈申請を出しているが、認められるかは不透明だ。

「公選法違反での政治犯で、黒川氏やつばさの党にハクがつくとの見方もあったが、異例の長期勾留で身動きが取れず、保釈となっても接触禁止やSNSでの発信禁止などの制限がつく可能性が高い。最高裁まで争うのは確実で、決着まで3~5年。有罪なら4年以下の懲役で、公民権停止まで付き、黒川氏らの政治活動は事実上絶たれることになる」(同)

この日、地裁前にはつばさの党の関連団体を含めた4台の選挙カーが集結し、50人近い支援者が集まるなど、党勢は衰えていないことをアピールしたが、逮捕劇の代償は大きく、厳しい状況に追い込まれることが予想される。

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