ボストン・グローブ紙(電子版)は20日(日本時間21日)に「レッドソックスにとって今オフの最優先事項はスーパースター打者の獲得よりも、厳密に言えばやはり先発投手である」とし、ポスティングシステムでのメジャー移籍を目指すロッテの佐々木朗希投手(23)獲得を迫った。
同紙によれば、就任2年目を迎えるブレスロー編成本部長は「移籍市場で誰をターゲットにするか、まだわからない。オールスター戦に2度出場した(ブレーブスからFA)フリードや、2021年のナ・リーグ・サイ・ヤング賞(オリオールズからFA)バーンズら注目されるオプションはいくつかある」と前置きするとこう続けた。
「より興味をそそられる名前の一つは大リーグ経験がゼロである佐々木朗希。23歳の日本人右腕がNPBでの4シーズンを終え、太平洋を渡る準備をしている」。佐々木朗希の獲得も目指しているという。
前日19日(同20日)に米スポーツサイトのアスレチックが掲載した記事をフォローする形で佐々木を「本格的なエース、サイ・ヤング賞候補になる可能性を秘めている」「レッドソックスは佐々木にフィットする可能性がある」「彼はボストンという大きな市場で最大限の(CMなどの経済的)支援を得ることができ、今後何年にもわたって投手陣の顔になれる」と伝えた。
フィットする要因として挙げたのが、「ベイリー投手コーチの下で行われている前途有望な投手育成プログラムと、コーラ監督ら指導者のリーダーシップがある」こと。さらには、今年からオーナーグループのシニアアドバイザー兼一部オーナーに就任した「テオ・エプスタインが舞台裏から、佐々木に強固な基盤(環境)を提供できる」からと説明した。
エプスタイン氏はレッドソックスGM時代の2004年に86年ぶりにワールドシリーズを制して「バンビーノの呪い」を、カブス編成本部長時代の16年に108年ぶりに世界一となり「ヤギの呪い」をそれぞれ解いた。松坂大輔、岡島秀樹、田澤純一ら日本人投手のスカウティングや獲得に尽力してきたことでも知られている。