ロッテからポスティングシステムでMLB移籍を目指す佐々木朗希投手(23)の去就が注目される中、カギを握るのはパドレスのダルビッシュ有投手(38)と見られている。佐々木争奪戦で早くから本命視されるのはドジャースだが、同地区ライバルのパドレスもダルビッシュの存在が大きく状況を左右すると見られている。
佐々木を気にかけるダルビッシュは昨オフにロッテ球団と契約交渉が難航していたころからSNSで佐々木を擁護。挑戦を後押しする発言でロッテファンの理解を求めた。同地区のライバルを倒すことを目指し、そのために〝日本人連合軍〟を呼び掛けていたのだが、大谷翔平、山本由伸が次々とドジャース入り。さびしい気持ちを吐露する一方で松井裕樹の自軍入りを歓迎もしていた。
しかし、佐々木もこのまますんなりドジャース合流となれば…。ポッドキャスト「ベースボールバービーキャスト」でMLBアナリストの唐沢友里氏は「ドジャースに入れば大谷、山本、佐々木とカジュアルなファンは楽しんでくれるでしょう。でもロッテファンの感情はかなり分かれている。簡単な道を選んだとがっかりする人もいるでしょう」としたうえで、ダルビッシュについて「佐々木の第2の投手コーチとして機能している。日本人選手が大谷を選ぶことにがっかりしているようだ。ライバル関係の健全化のためにはダルビッシュ、佐々木、松井が大谷、山本と対抗するのがクールだと思う。パドレスも明らかな選択肢だ」と見解を示した。
米メディア「エンパイアスポーツメディア」も「ダルビッシュは日本の同胞がパドレスよりもドジャースを好んでいることに動揺している。獲得競争でドジャースの〝弟分〟になることに嫌気がさしている」と報じ「アルバット」は「ダルビッシュはドジャースにリベンジし、契約を台無しにしたい。佐々木の決断に重要な役割を果たすことを決意している」と伝えている。
佐々木がドジャースを選択すればダルビッシュを再びがっかりさせ、同時にこれまで以上にパドレスファンの「ドジャース憎し」の思いが強まるかもしれない。