北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの弟で拉致被害者家族連絡会代表の横田拓也氏らは21日、国会内で開かれた国民民主党(玉木雄一郎代表)との懇談後、報道陣の取材に応じた。
めぐみさんは1977年11月15日に北朝鮮に拉致されて47年目。今年の10月5日の誕生日で還暦を迎えた。
拓也氏によると30分にわたっての懇談は、国民民主側から連絡が入って実現したという。
「もともと国民民主の玉木代表が拉致問題における私たちがお願いしたい必死の声を心の叫びを、いつも真正面から受け止めていたことは私自身が昔から知っていた。今日は私たちの思いをぜひ、伝えさせていただきたいということで、自分たちの訴えをできたと思っています」と振り返った。
拉致問題の解決に向けては、これまで与党側に働きかけを続けた。今度の国民民主との懇談は、与野党を超えた取り組みを期待するものなのか。
「私たちはこれまでも与党だけでなく、例えば立憲民主党の野党にも働きをかけて対策本部に参加して自分たちの考えや方針を伝えていた。今回、与党に影響力が大きいと思われる国民民主に私たちの思いを伝えることによって、与党に対し力強いベクトルが与えられるように、こうした今日の機会は大きな意味があったと思っています」
衆院選で大きく議席を伸ばした国民民主は来週28日に招集される臨時国会でキャスチングボートを握っている。拉致問題解決ではどういう期待をかけるか。
「全党がこの問題に一致して向き合ってもらって、誰に聞いてもこの問題を絶対に許さないと、絶対にあきらめないということを北朝鮮の中枢部に発信し続けることが大事だと思っています」
懇談では国民民主とどんなやり取りがあったのか。
拓也氏は「弟の哲也は与党に影響力のあるような、政治的なバランスがある国民民主の皆さんにこの(拉致)問題を訴えて、党の皆さんから与党に影響力をおよぼしてほしい伝えた」と語った。