若侍が豪快弾連発でチームを勝利に導いた。小園海斗内野手(広島=24)が21日に東京ドームで行われた野球の国際大会「プレミア12」のスーパーラウンド・米国戦に「2番・二塁」で先発し、7回に3ラン。8回にも2ランを放ち、2打席連続アーチをたたき込んだ。チームも9―1で大勝し、5打数3安打7打点を記録した小園が打のヒーローとなった。
2点リードの7回だった。一死一、二塁から打席に立った小園は、6番手のZ・ミルズが投じた高め直球を強振。打球は勢いそのままに右翼スタンドへ突き刺さった。右手でガッツポーズをしながらダイヤモンドをゆっくりと一周した背番号51は、ベンチへ戻ると侍ナインに盛大に祝福され、満開の笑みを浮かべた。小園は「入ってくれて本当によかったです。自分でも興奮しています」と興奮冷めやらぬ表情で語った。
そして6点リードの8回二死三塁からはカウント1―0から外角高めの143キロ直球を右翼席上段へ放り込み、2打席連発の2ラン。スタンドを大きく沸かせた。
小園は同点の5回二死一、三塁からの第3打席でも右翼線へ勝ち越しとなる2点三塁打を放っており、バットで侍をけん引。レギュラーシーズンでは2本塁打のみだった若侍が米国相手の代表戦で一夜にして2本のアーチをマークし、存在感を見せつけた。
試合後はヒーローインタビューに応じ、米国相手の勝利に「本当にうれしい」と一言。その上で2本の本塁打については「ホームランはあんまり打てないタイプなんですけど、この場面で打てて良かったです。狙ってなかったんですけど…。シーズン中、2本しか打ててなかったんですけど、ここで何とか打ててよかったです」と自嘲気味に振り返り、場内を爆笑の渦に巻き込んだ。
そして最後は「明日も絶対に勝ちます」と力強く宣言。22日のベネズエラ戦(東京ドーム)に向け、早くも闘志をのぞかせていた。