巨人の丸佳浩外野手(35)が〝忘れ物〟の日本一奪還へ「赤ヘル3連覇打線」の再現を目指す。
都内の球団事務所で21日に行われた契約更改では、4000万円増の3億2000万円でサイン。今季は1番打者を務めるなど138試合に出場し、打率2割7分8厘、14本塁打、45打点と安定した成績で4年ぶりのリーグ優勝に貢献した。
巨人では、これまで多くのFA戦士が複数年契約終了後に年俸が上がることなくチームを去ってきた。それでも丸本人は「数字を見て、別にそんなに目を見張るものがない」と満足しなかった。
広島時代を含めて6度のリーグVを誇るが、日本一とは不思議と縁がない。それだけに来季の目標に「優勝したい。リーグ連覇と日本一」と掲げた。そのため、丸は「若い選手に負けないように、僕の中ではレギュラーをつかめるようにまた来年頑張りたい」と自身の成績アップを大前提にしながら、チームの得点力向上についても熟考している。
阿部監督ら首脳陣もあらゆる手を尽くすが、選手の立場だからできることもある。自主トレでは俊足の遊撃手・門脇に打撃指導を行っているが「足がある選手なので、塁に出られれば出られるほど得点能力が上がる。(主軸に岡本)和真や(坂本)勇人さんがいるから、その前に足のある選手が出れば得点効率が上がる」と断言する。
丸が理想とするのは広島在籍時の2016年からリーグ3連覇を成し遂げた打線だ。
「当時の強かったカープがそうだった。(田中)広輔、キク(菊池)、あと(鈴木)誠也もみんな足が速かった。そういう選手がたくさん塁に出た後に、新井さんとか西川龍馬が一掃して。打線として機能していた」
門脇の打力を引き上げ〝タナキクマル〟のような赤ヘル打線を巨人で再現できれば日本一に近づくというわけだ。昨オフ、丸は1億7000万円の大減俸を経験しているだけに危機感は強い。再び常勝打線のピースとなって初の頂点に立てるか。
=金額は推定=