阪神・大山悠輔内野手(29)が21日に兵庫県・神戸市内で行われたゴルフの「タイガース杯」に参加。国内FA権の行使を宣言した13日以来となる報道陣の取材に応じた。
中野、近本、木浪ら気の知れた同僚とラウンドを回り「毎日、自問自答しながらいるので、ちょっと忘れることができて楽しかったです」と充実感をにじませたが、去就については「しっかり決断した時に自分の口から報告するので、今は話せることはないです」と多くは語らなかった。
移籍か残留か熟考を続けている虎の4番に対し、藤川球児監督(44)は「いまは手を挙げている状態。僕たちに権利はないし、どうこうすることはできないので。見守るしかないという親のような気持ちかもしれないです」と〝静観態勢〟。
巨人・山口オーナーが20日のオーナー会議で「野球の歴史に対して最も責任が重いし、愛も深いと思っている。ぜひ一員になってほしい」と猛烈なラブコールを送っていた一方で、この日の虎将は「タイガース以外の球団からコメントが出ていて思う部分はあるけども。そこはこちらが飲み込んで、彼の気持ちを尊重するというところです」と語るにとどめた。
球団側は今季推定年俸の2億8000万円を超える複数年の大型契約を提示しているとみられ、宣言残留も容認すると明言。慰留に全力を尽くしている状況とはいえ、巨人はその条件を上回る契約を用意しているとも報じられている。それでも14日には嶌村本部長が「契約の問題はフロントの責務」と語っていた通り、あくまで球団側は当初の方向性からブレずにフロント主導で解決する姿勢を貫く構えだ。最後まで監督が直接出馬しない〝令和流〟の引き留めで熱意は伝わるのか、果たして――。