復調の要因は? 大相撲九州場所12日目(21日、福岡国際センター)、大関琴桜(27=佐渡ヶ嶽)が関脇大栄翔(追手風)を押し出して11勝目(1敗)。V争いで大関豊昇龍(立浪)と並んでおり、首位をキープした取組後は「一日一番集中していくだけです」と気を引き締めた。
先場所は大関昇進後ワーストの8勝どまりとなったが、今場所は絶好調。琴桜の兄弟子で部屋付きの尾車親方(33=元幕内琴恵光)は、ここまでの相撲内容について「最後まで相手に圧力とプレッシャーを与えられていて、動きが落ち着いている。自分の形をつくって相撲が取れているので、そこが自信にもつながっている」と好調の要因を明かす。
その上で、琴桜の強さについて「体の大きさもそうだけど、柔らかさもある。その中で相手をさばく技術もある。しっかり組むことができるし、押すこともできる」と分析した。
悲願の初優勝を目指す中、13日目は2敗の幕内隆の勝(常盤山)と対戦する。今後は豊昇龍、大の里(二所ノ関)との大関同士の取組も控えている。
勝負の残り3日間のポイントとして、尾車親方は「相手に合わせ過ぎず、自分の強さを前面に出していく。自分の良さでもある圧力をかけにいって、早く自分の体勢をつくる。相手が慌てた時にチャンスが生まれるので、そこをしっかり攻めていく」と力説。初の賜杯獲得へ、一戦必勝の戦いが続く。