日本共産党の田村智子委員長は22日に国会内で開いた会見で、自民党が政治の信頼回復に向けてまとめた政治改革案について言及した。
自民党の改革案は、党から国会議員に支給される「政策活動費」を廃止する一方で、外交上の秘密にかかわるなど公表に配慮が必要となる支出は第三者機関の監査を受けるとした。
ほかにも外国人によるパーティー券購入の禁止、政治資金などに関わる犯罪で国会議員が起訴された場合、政党交付金の支給を禁止する制度の導入なども盛り込まれた。
自民党は来週28日に招集される臨時国会で、この改革案をもとに与野党協議を行うことを呼びかけており、幅広い合意を得て政治資金規正法の再改正を年内の実現したい考えだ。
田村氏は自民党の政治改革案に「総選挙での国民の審判に対して何の反省もないと強調したいと思います。なにより企業団体献金の禁止ということが『全面的に禁止』ということにまったく触れていない」と批判した。
共産党をはじめとした野党は、先の通常国会で自民党派閥政治資金パーティー券の一部を政治資金収支報告書に記載しなかった問題を追及してきた。
「結局、政治資金パーティーを企業団体献金の抜け道にした。特に政治資金パーティーを最大限に利用して企業からお金を集めて裏金にしたというのは、今回の裏金事件の根本的な問題なわけです。『この抜け道をまだそのままにしておくんですか』と、ここが最も問われなければならない問題だと指摘しなければなりません」と田村氏は語った。