〝炎の飛龍〟こと藤波辰爾(70)が、自ら率いる「ドラディション」22日の後楽園大会で、新日本プロレスの元IWGPヘビー級王者の高橋ヒロム(34)と一騎打ちで激突した。
試合は藤波とヒロムが握手を交わしてからゴングが鳴らされ、スタート。スペシャルレフェリーを獣神サンダー・ライガーが務める中、ロックアップから早々に藤波が投げを放つなど、先手を打つ。さらにアームロックといった関節技や絞め技など、さすがのテクニックで序盤のペースをつかむ。離れ際には強烈な張り手を放ってヒロムをグラつかせ、観客を沸かせた。
これにヒロムから逆水平チョップを返されるが、張り手を返して打ち合いに発展。劣勢となるとコーナーに座らされ、顔面にドロップキックを受けてしまった。会場から巻き起こる「ドラゴン」コールを受けて立ち上がる藤波は、ヒロムの蹴り足をキャッチするとドラゴンスクリューを決めることに成功。続いて狙ったドラゴンロケットはヒロムに慌てて阻止されたが、さらにドラゴンスクリューから足4の字固めを決めて悶絶させた。
だが、この後狙ったドラゴンスープレックス、ドラゴンスリーパーはかわされて不発…。さらにワンハンドバックブリーカーを放つも、形が崩れて左ひざを痛めてしまう。ここから一気に攻め込まれ、最後はヒロムちゃんボンバーからTIME BOMBで無念の3カウントを聞いた。
試合後、ヒロムから敬意とともに「藤波辰爾さんみたいなプロレスラーを目指して、ジュニアいやプロレス界を盛り上げてみせます」と言葉を受けた藤波は、マイクを持つと「高橋ヒロムは思ったより強かったな…。新日ジュニアはつええや。ジュニアで育った人間としてはうれしいね。まだまだ新日ジュニア、捨てたもんじゃないな。俺が誤解してた部分もあるけど〝もう1回、新日ジュニアを見る価値があるな〟と思いました」と吐露した。
その後も「新日ジュニアは健在だと感じて、安心しました」と笑顔を見せ「やるべきこと、やりたいことは山ほどあるから」と締めくくり、戦いと城めぐりに思いをはせていた。