侍ジャパンが22日の「プレミア12」ベネズエラ戦(東京ドーム)に9―6で快勝。スーパーラウンド2戦2勝、同大会を開幕から7連勝とした。
一進一退の攻防を繰り広げた。初回一死二塁で打席を迎えた辰己(楽天)が相手先発ピントの投じた5球目、133キロのスプリットをうまく捉えると、打球はフェンスに直撃して長打コース。「台湾の球場なら入っていたと思います。初回にいい形で先制点が取れて良かったです」と〝辰己節〟で振り返る一打が貴重な先制打となると、続く4番・森下(阪神)からも適時打、なおも一死満塁から源田(西武)の内野ゴロの間にさらに1点を奪いこの回一挙3得点とした。
それでも一筋縄ではいかないのが国際試合。直後の2回には先発・才木(阪神)がベネズエラ打線の反撃にあい、一死一塁からレイエスに痛恨の2ランを被弾。一気に点差を縮められ、1点差のまま試合は進行すると、3―2で迎えた6回に2番手・井上(巨人)が主砲のペレスに逆転2ラン&アルシアに適時打を浴びて試合をひっくり返された。
両者一歩も譲らぬ試合展開。最後に勝負を決めたのは大黒柱の一振りだった。4―5で迎えた7回に二死満塁から栗原(ソフトバンク)が押し出し四球を選び同点に追いつくと、なおもチャンスで牧(DeNA)がカウント1―0から138キロのスライダーをフルスイング。打った瞬間に確信に変わる一発は「逆転された後、坂倉の本塁打や二死から皆がつないでくれた結果、最高の形になって良かったです」(牧)と試合を大きく動かす満塁の決勝弾となった。
試合後、井端監督は「3点取って、2回、3回と取れるところで点を取らないとこういう風な形になってしまう。あの辺取れると楽になったと思う」と課題を口にしながらも「坂倉選手が本塁打打って、二死からね、どんどん繋いで最後は牧選手が仕上げてくれたというのは有効な本塁打だったなと思いますし、チームを救ってくれたと思います」と逆転劇を演じたナインを称賛。
次戦の台湾戦に向けて「一度やってますしね、相手がどのような戦力かも何とか把握してるんで、もう一度チーム一丸となって戦いたい」と強く意気込んだ。