出直しだ。大相撲九州場所14日目(23日、福岡国際センター)、大関経験者の関脇霧島(28=音羽山)が大関豊昇龍(25=立浪)につり出されて8敗目(6勝)を喫した。先場所は12勝を挙げて大関復帰の起点をつくったが、今場所は序盤の5連敗が響いて無念の負け越し。大関への再挑戦も振り出しに戻った。
NHKの大相撲中継で解説を務めた師匠の音羽山親方(元横綱鶴竜)は「今年は何をやっても、うまくいきそうでいかない。そういう苦しい時期。初めてというくらい、いろんな意味で挫折、勉強になる1年だった。今場所は始まる前は良かったんですが、初日で手首を痛めて、それが尾を引いて自分の力が出せない、相撲が取れないことが続いた。自分の中でも歯がゆいところがあるところもあると思う」と弟子の現状を明かした。
その上で、豊昇龍との一番については「霧島の立ち合いミス。頭でいかなきゃいけない。手が痛いから消極的な気持ちになって、まわしが取りたいと安易に考えてしまったのでは」と分析。
負け越し決定を受けて「あとは本人の気持ち。どういう気持ちでやるのか。このまま『もう、いいや』と腐ってしまうのか『クソーッ、戻ってきてやる』という気持ちを持っているかで、来場所、来年以降につながっていく」と弟子に奮起を促した。