卓球のWTTファイナル男子シングルス準決勝(23日、福岡・北九州市総合体育館)で、世界ランキング2位の林詩棟(中国)を下した同7位の張本智和(智和企画)に中国メディアも再敬礼だ。
格上相手にもひるむことはなかった。第1、2ゲームを連取されるも、力強いフォアハンドなどで第3、4ゲームを取り返す。その後は1ゲームずつ奪い合い、勝負の行方は最終第7ゲームへ。張本は最後まで攻めの姿勢を貫き、12―10で押し切った。ゲームカウント4―3で競り勝ち、決勝進出を決めると全身で喜びを表現した。
この結果を中国メディアも相次いで報道。「捜狐」は「林詩棟は世界ランキング2位で張本智和は7位。強さの比較ではまだ林詩棟が有利だが、残念ながら3―4で敗れた」と切り出した上で「(これまでの)張本は中国チームにしっかりと抑圧されたため〝才能のある若者〟という肩書が、彼の重荷となっていた。(それゆえに)中国チームを倒すのは簡単ではなかった」とし、殻を破った今回の勝利を褒めたたえた。
張本は10月のアジア選手権男子シングルス決勝でも林詩棟に勝利。日本のエースは王者相手にも確かな存在感を示している。