【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】
スポーツトレーナー・永井正彦氏が実際の相談事例をもとに解説する健康アドバイス企画。今回の相談内容は「ひざの痛みの和らげ方」です。
【お悩み】ひざ痛があるので階段のある場所は苦痛です。痛みを和らげるマッサージを教えてください。(60代男性)
【アドバイス】ペットボトルマッサージでひざ周辺の筋肉をほぐしてください。
【解説】まずはどういう時にひざの痛みを感じるのかを把握する必要があります。
階段を上っている時なら、ひざ単独ではなく腰を痛めている可能性があります。階段を下りている時なら半月板や靱帯など、ひざ自体の機能に問題があるケースが考えられます。
ひざは股関節と足首をつなぐ中間管理職的な役割を果たしているので、股関節も足首も固まっているとなれば、まずは股関節を動かし、足首もしっかり回して、ひざの負担を分散してください。
手軽で有効なストレッチは長座の姿勢でつま先を手でつかみ、ひざ裏を伸ばすことです。同時に足首を動かしたり、太ももの前部分をマッサージで緩めると、ひざの前側の痛みを緩和する効果があります。
この男性の場合は階段を下りている時に痛みを感じていたので、椅子に座った状態でもできるペットボトルマッサージを勧めました。ふくらはぎ、ひざ裏、太ももにペットボトルを当ててコロコロさせると固まった筋肉がほぐれ、ひざへの負担を和らげることができます。
また起床時はひざが固まっているので、寝起きの1歩目でひざを痛めてしまうこともあります。起きたらすぐに立ち上がらず、ひざを抱えて体を丸めた状態から、ゆっくりひざを伸ばす。この動作を起き上がる前の習慣にすると、寒い朝でも一日を無理なくスタートすることができるでしょう。