ソフトバンクの近藤健介外野手(32)が26日、都内のホテルで行われたNPBアワーズに出席し、パ・リーグの最優秀選手賞を獲得した。
近藤はプロ13年目で初のMVP受賞。「プロに入った時はまさかこういう賞をもらえるとは思っていなかった」と話し「(ケガや日本シリーズ敗退など)シーズンの終わり方は良くなかったですけど、最後にこういう賞を取れてうれしかった」と喜びを口にした。
移籍2年目となった今季は5番打者として129試合に出場し、打率3割1分4厘、19本塁打、72打点とリーグ唯一となる3割を記録する活躍を見せて首位打者、最高出塁率のタイトルを獲得した。
打つだけではない。守備、走塁面での貢献度の高さは小久保監督も目を見張るものがある。「打球までの速さと取ってからのスローイングの正確さ。レフトではずばぬけていた。あとは隙があれば盗塁を狙うセンス、スタートの速さ、本当に非凡なものがある」と絶賛だった。
近藤にはMVPを意識した瞬間がある。「初めてアワーズに参加した2018年、その時はベストナインでの受賞だったので、MVPを取った人を見て、いつかはMVPを取りたいなと」と当時の思いを明かした。
MVP投票は2位に山川がランクインするなど、4位までをホークス勢が独占した。近藤は「チームメイトで争えて、ホークスの強さを象徴すると思う」と91勝を挙げてリーグ制覇を果たしたチームの強さを語った。
これで満足して終わるわけではない。来季はさらなる高みを目指す。「MVPを取ったからには責任も強まる。個人的には悔しい部分が多い、来年以降晴らせるシーズンに」と目をぎらつかせた。来季も鷹のヒットメーカーがチームを引っ張る。