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放火か…ススキノ〝名物店〟で内部爆発 防災アナリストが語る「不幸中の幸い」

東スポWEB 2024年11月27日 6時9分

札幌・ススキノのビルで26日、火事が発生し、男女4人がやけどなどのケガをした。警察は現場の状況から放火の可能性があるとみて、捜査を進めている。

火災が起きたのは、ススキノのシンボルである「ニッカウヰスキー」のネオン看板がある交差点からわずか60mほどの地下1階、地上6階建ての複合ビル。午後3時過ぎに爆発音があり、窓ガラスが割れるなどして、その後、2階から火の手が上がり、1時間半後に消し止められたが、2~3階の計約70平方mが焼けた。

やけどするなどしたのは20代女性と30、50代の男性2人で、40代男性は心肺停止で搬送された。この40代男性がガソリンのような液体を店内にまき、火をつけたとみられている。

2階と3階には従業員女性がバニーガールの格好をするガールズバーが入っていた。ススキノでは全5店を展開する繁盛店。火災があった店とは別店舗では、クリアガラスで店内の様子が丸見えだったことを売りにしていたが、「バニーの後ろ姿に見とれて、転倒する人が続出した」とすりガラスや1階に変更したことなどがテレビ番組で紹介されていた。同店のXは「昼営業で出勤してたバニーとは皆連絡がとれ、無事が確認とれました」「内部爆発により火事になりました」とすぐさまポストしていた。

元東京消防庁消防官で防災アナリストの金子富夫氏は「建物内の内装や家具などへの延焼拡大よりもガソリンだけの爆発的延焼で、4人の体へ火炎が着火したのではないか。大阪・北新地でのビル放火や京都アニメーション放火から分かるように放火犯がガソリンの爆発的延焼を認識していないので、自らも火災に巻き込まれてしまう。自滅的放火」と指摘する。

昼の時間帯だったことが不幸中の幸いだったとも。「明るい時間で火災後に通りがかりの人による人命救助や初期消火が役立った。宵の口の放火だったら44人が亡くなった歌舞伎町ビル火災のような悲惨な事件になった可能性があった」

警察は火をつけたとみられる男性の回復を待って、詳しい経緯を聴く方針だ。

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