バスケットボール日本代表の元ＮＢＡ選手・渡辺雄太（３０＝千葉）が２８日、ＮＢＡレイカーズの八村塁（２６）の発言を受け、都内で自身の見解を語り、改めて日本代表のトム・ホーバス監督の支持を表明した。
八村は今月中旬から２度にわたって日本協会の商業主義的スタンスや日本代表のトム・ホーバス監督の続投について批判的な姿勢を示した。渡辺は 昨年のＷ杯後のホーバス監督による八村に関するコメントが不仲のきっかけとなったと説明した。
そんな状況を踏まえて「渡辺対八村みたいな構図をつくるのだけは、絶対にやめてもらいたい」とした上で「僕はトムが大好きです。トムは日本代表のヘッドコーチとして誰よりもふさわしいと思ってますし、僕だけじゃなくて、いま代表に関わる選手、スタッフはそうじゃないかなと思います」と語った。
さらにこう続けた。「塁の発言をきっかけに、トムがよく思われてない部分もあったりとか、そういう記事が出たりとか、本当に全部がウソみたいな記事が出てしまって、それを見る人は、やっぱりどうしても信じてしまう。そこは不本意ですし、トムとも今回の件でいろいろ連絡は取っているけど、トムは今かなりやっぱり正直しんどいと」
だかこそ危機感が芽生えている。「もし、今回の件でトムが辞めさせられたり、精神的にしんどくなって自分から辞めてしまうようなことが万一あったら、塁ではなく、こういう雰囲気をつくった状態、記事だったり世間を許せないと思ってしまう。この件でもしトムが辞めるようなことがあれば、おそらく今の日本代表は崩壊していくと感じている」
現役選手でありながら、報道陣に対して状況説明を行ったことには「僕は最初、表に出てくるつもりは一切なくて、（問題の処理は）水面下でやる話だと思っていた。それでも、ことが大きくなって、これ以上トムに負担がかかるのが嫌だったんで、こういう形で皆さんの前に出させてもらった」と説明した。
最後に「もちろん気になる話題だとは思うけど、ここでいったん決着とはいかないかもしれないですけど、僕たち中の人間が責任持って問題解決と向き合って、さらに強い日本代表、良い日本代表をコート上で見せていきたい」と強調した。