2025年度後期のNHK連続テレビ小説「ばけばけ」に出演する、女優の高石あかりと英俳優のトミー・バストウが28日、島根・松江市の小泉八雲旧居で行われた取材会に出席した。
113作目となる今回の朝ドラは、明治時代の松江に住む没落士族の娘・小泉セツがモデルの物語。彼女の夫・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)は、1904年に発表した著書・怪談(kwaidan)など、日本の文化を海外に発信したことで知られる。
本作のヒロイン・松野トキを高石が演じ、ギリシャ出身のアイルランド人で後にトキの夫となる外国人教師・ヘブン役を、ドラマ「SHOGUN 将軍」で脚光を浴びたトミーが演じる。
この日、2人はドラマの役作りのため松江大橋や小泉八雲記念館など小泉八雲ゆかりの地を回ったという。
松江を歩いた感想を聞かれた高石は、街並みに明治時代の雰囲気が残っていたと感じたようで「小泉セツさんと八雲さんが過ごした宿から見えていたのかな。感慨深い」としみじみ語った。
また、トミーは「神社に行って祈りました。私は全身全霊で役に取り組む。それが大事なこと」とりゅうちょうな日本語で明かした。
好きな怪談について聞かれた高石は、小泉八雲が墓所にしたいと思った月照寺には人食い大亀がいるという寓話を引き合いに出し「好きだと言っているのは『雪女』とか愛情で終わる物語なんですが、聞きたいなと思ったのは『大亀』です」と答えていた。
高石は積極的にトミーに日本語を教えているという。
印象深い高石との会話について聞かれたトミーは「文化交流が楽しくなったのは『しみるわ~』」。これには高石も「『しみるわ~』」と合いの手を入れ、ほほえみあっていた。