日本ハム・新庄剛志監督(52)が来季の日本一奪還に向け、可能な限りの「全力補強」に着手する構えを見せている。
指揮官は29日、札幌市内で行われた球団納会に出席。先月24日のドラフト会議以来、約1か月ぶりに公の場に姿を現したが、来季に向けたチーム強化には並々ならぬ意欲を燃やしている。そのために動き出そうとしているのが、外国人を含めた他球団を戦力外になった選手や移籍可能な選手の「総取り」だ。
大物FA選手の獲得には大金に加えて交渉等が必要なため、手間と時間がかかる。だが、オフに自由契約になった選手や外国人助っ人に関しては「戦力になる」と判断すれば、獲得に動ける可能性が高い。そこで指揮官は水面下で、着々とその選別を始めているというのだ。
「欲しいな、という選手はたくさんいますからね。球団の方たちが選んだ選手を僕が見極めて使う、使わないを判断する。今は名前は言えないけど、自由契約になった3選手は一応(獲得候補として)いる。そういう情報は見てます。僕のところに来たら(その選手を)変える自信はあるし、僕がいいところを見つけてメンタル面のケアさえすれば化ける。この選手がウチに来ていたら化けたのかな、って思うことはいっぱいあるからね」
埋もれた選手の再生と言えば故・野村克也氏が監督時代に見せた「野村再生工場」が有名だが、新庄監督も負けてはいない。だからこそ可能な限りの選手を集め、自軍で花を咲かせたい。
「例えば横浜(DeNA)の左打者(マイク・フォード内野手=32)とかね。途中からというか最後に出てきた。(今後)どうなるかわからないですよ。やるかやらないかはわからないですけど、ラインに入ったらすごい飛ばす力あるし、面白いんじゃないかな。欲しい選手はいっぱいいますよ。あと誰だろう。(ソフトバンクの)リチャード(内野手=25)君もなんか(移籍直訴について)言っていましたよね」
指揮官によると、来季のスローガンは「BOSSの見てる前 優勝決めろ」という文言で調整されているという来季の日本ハム。その言葉通り、積極補強で悲願のリーグV、そして日本一になれるのか。日本ハムの今オフの補強動向に注目が集まる。