2024年シーズンが終わり、米スポーツサイトのブリーチャーレポートでは「2015年シーズンのMLB契約ワースト10ランキング」を29日(日本時間30日)に発表。昨オフは史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円=契約時)でドジャースと契約を結んだドジャース・大谷翔平投手(30)が前人未到の54本塁打、59盗塁で「50―50」を達成するなどDHで初のMVPに輝き〝大成功例〟として大きな話題となったが、一方で巨額の契約を結びながら〝不良債権化〟してしまった選手たちを紹介している。
同サイトは特に現在の契約が複数年残っている選手に焦点を当ててランク付けし、残り1年契約の選手は検討対象から外してある。
日本人ファンにも知られるエンゼルスのアンソニー・レンドン内野手(32)は期待外れで、もがき苦しんでいる。7年総額2億4500万ドル(約367億円)で契約を結び最初の5シーズンでわずか4・7のWARしか達成できず、2025年には再びこのスポーツ界で最も高額な給料を受け取る選手の1人となりそうだ。
ランクインした選手の中でも不名誉な1位となったのは、大谷と元同僚だったエンゼルスのマイク・トラウト外野手(33)だ。契約は2030年まで残っており、年俸3720万ドル(約55億7000万円)、残金総額は2億2320万ドル(約334億円)だ。
同サイトのジョエル・ロイター記者は、33歳の彼はオールスターに11回、MVPに3回選ばれており、キャリアの最初の10シーズンでは74・3WARを積み上げ、野球界の顔の一人として素晴らしい軌跡を描いていた敬意を表して「明日引退したとしても、彼は5年後に第一投票で殿堂入りすることになるだろう、と言わせていただきます」と前置きした上で、厳しい目を向ける。
「過去4シーズンで彼が出場したのは648試合中わずか266試合で、これはサイドラインから観戦する時間の割合が60%近くになる。けがに悩まされたこの時期の初めには、しつこい背中のけがが問題だったが、左ヒザの半月板が断裂し、その年の後半には同じ半月板が2度断裂したため、2024年の出場試合数はわずか29試合に制限された。彼は健康であればまだインパクトを残す能力があり、昨シーズンは出場機会があった際に126打席でOPS+140、ホームラン10本を記録したが、けがの悩みが重なり始めている」
その上で「トラウトの契約は現時点では事実上変更不可能であり、エンゼルスは高齢のスーパースターと彼の高額な年俸を中心にチームを構築し続けるために、深刻な人員再編を必要としている」と指摘した。