メッツのゼネラルマネジャー(GM)を務めていたジャレッド・ポーター氏(44)が、GM職を解雇される原因となった卑猥なメールを送信したことを認め、約4年ぶりに公の場でコメントした。
ポーター氏は2020年12月にメッツのGMとして採用。ところが、21年1月に、ポーター氏がその5年前に女性記者に対し、自身の下半身が写った〝猥褻画像〟や、さらに62件の未返信のテキストメッセージを送っていたことが米スポーツ専門局「ESPN」によって暴露された。すると、その9時間後に球団オーナーのスティーブ・コーエン氏が電撃解雇を発表。ポーター氏はわずか37日間でGM職を失った。
29日(日本時間30日)に公開されたポッドキャスト番組「野球は退屈じゃない」に出演したポーター氏は「私は自らそのような状況に追い込んだ。テキストメッセージを送信してしまったが、絶対にそうすべきではなかった」と自身のセクハラ行為を認めた上で、謝罪した。
米メディア「ニューヨークポスト」(電子版)によると、ポーター氏は女性記者と出会った時はカブスのプロスカウト部長を務めており、女性記者はMLB取材のために米国に移住し、ESPNに匿名を希望していた特派員だったという。当時、ポーター氏は、この女性記者に「かわいいね」「ボーイフレンドはいるのか」など何度も不適切なメッセージを送り、ついには勃起したペニス画像まで送信。英語があまり理解できなかったこの女性記者は、最終的に、やめることを求める返答を作成し、彼はそれに従って謝罪したが、この女性記者はジャーナリズムを辞め、母国に戻った。
その後、ポーター氏は業界で出世し、ダイヤモンドバックスのGM補佐になったが、その後、コーエン氏がオーナーとなって間もない頃のメッツに引き抜かれてGMとなっていた。
解雇されたポーター氏は番組で「記事が出た時点で、ニューヨーク・メッツにとって最善の決断をしなければならなかったし、私は彼らがそうするだろうと分かっていた。私は球団に対して全く悪意を持っていない。彼らがメッツにとって最善の決断をしたと思っている。私が自らを、そして彼らをそのような状況に追い込んだのは残念だ」と弁明した。
解雇された後、ポーター氏はアリゾナ州の神経科病院に「約1週間」入院。「プレッシャーのかかる仕事と行動依存症(「他人からの承認を求める」依存症を含む)が、私の決断と職業的終焉につながった」と明かした。
最後に「私は本当に感謝しています」とし、「このスキャンダルは私を成長の道へと導いてくれた。メンタルヘルスの成長、個人的な成長、人間関係の成長です。この件がなければ、私は絶対に成長できなかった」と語った。