阪神・前川右京外野手が30日に兵庫・西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2350万円増の年俸3200万円でサインした。
今季は116試合に出場し打率2割6分9厘、4本塁打、42打点。キャリアハイを大きく更新した若武者は「上げて頂きました。4倍弱くらい。球団からは1年間を通して一定の打撃成績を残すことができたことを評価してもらえた」と笑みをこぼした。
チームの野手として、高卒3年目を終えての年俸3200万円は、「亀新フィーバー」で大ブレークした92年オフの新庄剛志(460万円→2200万円、現日本ハム監督)を超える高額査定。高卒野手の育成に悩み続けてきた阪神にとっても、「虎のプリンスを超えた男」の出現はうれしいニュースだ。
大きなケガもなくシーズンを乗り越えることができた背番号58は「オフは独りで鍛えたい。(2月のキャンプインへ向けて)まずは体のコンディションを整えて体幹部分の強化と体の上下のバランスを鍛えたい。技術どうこう以上に、体をメーンに」と今冬の課題を挙げる。
「1年間一軍に帯同して、出ることができた試合は116。出れなかった試合は悔しかったですし、今後はしっかり(フルで)試合に出ることができるように取り組みたい」と語った前川は、増俸分の使い道について問われると「貯金します」と手堅い返事。藤川監督には資産運用を薦められていたが「それはちょっとまだ分からないので」と苦笑しながら言葉を濁した。(金額は推定)