【今日もひとりで謎喫茶「カフェ猫衛門（東京・谷中）」】お世話になっております。横断歩道は手を上げて渡ってしまう、東スポぼっち記者です。変わった体験やユニークなコンセプトで人気を集めるカフェ・喫茶店を紹介する「今日もひとりで謎喫茶」。今回は谷中銀座にもほど近い場所にある、招き猫の絵付け体験で話題の喫茶店「カフェ猫衛門」さんを取材しました！
今回の“謎喫茶”は東京メトロ・千駄木駅から徒歩６分の場所にある「カフェ猫衛門」さん。こちらは谷中・根津・千駄木をまとめて“谷根千”と呼ばれている下町にたたずむお店です。築９０年以上の古民家を改築したということもあり、店内・店外ともに趣たっぷり。「猫衛門」という店名がとてもなじんでいる印象でした。
実はこちらのすぐ横では、招き猫のお店「招き猫 谷中堂」が営業中。当日ご対応いただいた浅野真弓さんによれば、もともとはジュエリーのデザイン事務所だったといいます。その後縁起の良いものを手がけようと方向転換をした結果、現在は招き猫専門店になっているとのこと。
実際に多くの猫愛好家の方が、世代を問わず来店されるそうですよ。中には日本旅行の途中で立ち寄る外国人観光客の姿もあるのだとか。特に現地メディアで紹介されたこともあり、台湾の方がよくいらっしゃると教えていただきました。
商品ラインアップの中では、定番の白黒のペア招き猫はもちろん、一つひとつ手描きの柄が入っている招き猫ストラップや、時期に合わせた花や植物をあしらった、季節限定の招き猫が人気とのこと。どれもこれもほっこりするグッズばかりですし、愛好家の方にはたまらないでしょうね…。唯一無二のデザインの招き猫を求めて、足しげく通う方がいるというのも納得です。
その谷中堂さんでオリジナルの招き猫をデザインしたいという要望が多かったことを受け、２０１６年に「カフェ猫衛門」が誕生。取材前から気になっていた「招き猫が先か、カフェが先か問題」は前者が正解だったということですね。当然のことではありますが、こちらのカフェにもお店のあちこちに猫グッズやインテリアが。優しくゆったりとした雰囲気に包まれながら、絵付けと軽食を楽しむことができます。
せっかくですから私も招き猫の絵付けを体験しました！ 招き猫のサイズと、どちらの手を上げる猫にするかを選び、いよいよ絵付けが開始。ちなみに右手を上げていると金運アップ、左手を上げていると人を招く効果があるといいます。私はこれからも取材相手が見つかるように左手を選択しました。見本用に用意された招き猫や、お店のインスタグラムに掲載された写真を参考にしながら、カラーペンで色を足していきます。
それにしてもこの作業、なかなかに奥が深い！ すべて塗りつぶしてしまうと後戻りできませんし、塗らない部分が多いとみすぼらしくないか不安になってしまいます。そして何より猫を飼ったことのない私は、猫の体の構造や、表情の知識がおぼろげ。試行錯誤を続けながら、どうにか理想の“猫ちゃん”に近づけられるよう、必死にペンを動かしました。店員さんの話では、１時間半粘ってしまう人もいるそう。確かにこだわればこだわるほど、終わりが見えなくなってしまいそうですね。
目の前の猫にばかり夢中になってしまいそうですが、そんな時はセットになったアイスコーヒーで小休止。すっきりとした味わいでクールダウンすることができました。何より猫の足をモチーフにしたグラスで提供された時には思わず笑みがこぼれましたね。
そして当日は浅野さんにおすすめされたオリジナルスイーツ「パンネコッタ」を追加注文。こちらはイチゴのソースがかかったパンナコッタに、猫の形にデコレーションされたマシュマロが乗っているという、かわいらしい一品です。甘酸っぱさと優しい甘さは、慣れない作業に緊張していた体をほぐしてくれましたよ。
その後約４０分かけて、無事オリジナル招き猫が完成しました。今回は黒と白のツートンカラーというデザインに着地しました。手前みそではありますが、そこそこかわいい猫ちゃんになったのではないでしょうか？ 紹介できそうな見栄えになって、ホッとしたのはここだけの話です（笑い）。
実際自分だけの招き猫が出来上がると、愛着がふつふつと湧いてくるものですね。これは猫派、犬派、手先の器用さにかかわらず、たくさんの方に体験してほしいなあ…。今回の「カフェ猫衛門」さんは、それぞれが思い描く「かわいさ」を見つめ直せる“謎喫茶”でした。読者の皆さんも理想の招き猫作りを通じて、自身の美的センスを発掘してみるのはいかがですか？
☆かふぇねこえもん 東京メトロ・千駄木駅から徒歩６分の“招き猫作り”が楽しめるカフェ。２０１６年に開業し、招き猫の絵付け体験や、猫をモチーフにしたカフェメニューで人気を集める。営業時間は午前１１時～午後６時で、月曜日定休。体験コースの詳細はＨＰ【ｈｔｔｐｓ：／／ｙａｎａｋａｄｏ．ｃｏｍ／ｃ＿ｎｅｋｏｅｍｏｎ．ｈｔｍｌ】を要確認だ。